2015年10月7日水曜日

ノスタルジックなカフェで…

こんばんわ!

長岡支局の荒木です。



9月25日に発売したKomachi長岡・魚沼・柏崎・県央版では

「長岡のカフェ・喫茶店案内」という特集を行っています。


企画の中で、長岡駅周辺にある風情がある喫茶店を巡ってきたので

誌面の中で紹介できなかった写真と裏話と合わせて、

その空間で読みたい本を勝手に推薦致します。



●●おぐま珈琲店●●●


神戸で修業されたご主人が1978年に開いたコーヒー専門店です。

ぴしっとシャツのボタンを一番上までとめた、品のいいご主人が
丁寧にコーヒーをいれてくれます。

カップは高級洋食器で伝統と格式がある「大倉陶園」。



セーブルのブルー 

オークラのホワイト

と賞賛される

伝統的なカップ。




大輪のゆりのような

存在感です。






カップやコーヒーについて

静かな情熱をもって

語ってくださる


ご主人でした。











お店は神戸で設計、

この重厚なカウンターも

神戸から持ってきたそう。

(スゴイ!)


大木フェチの私としては

立派なカウンターを

見ると

とても惚れます。




またこちらの水出しコーヒーは目が覚めるほど

濃厚でコク深く、キンと冷たかった。

あのコーヒーの味、わすれられないなぁ。



こちらのお店で読みたいのは、ベタだけど


村上春樹さんの

「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」 でしょうか。


村上春樹さんの小説の中には、コーヒーをいれる、飲むシーンがたびたび登場します。

ご本人もコーヒー好きなのでは、とは仲良しの本屋さんのうけうり。


ちなみに、村上春樹さんは神戸のおとなり、芦屋市で育っています。



●●喫茶 茶蔵●●●


大手通の表町交差点のちかくにある欅蔵のカフェです。

テーブルと椅子はアンティーク、階段だんすや窓もとても素敵です。



カップは、陶芸家の水留良雄さんのもの。

無骨なシルエットに柔らかな風合いの

絵が描かれています。







歌声喫茶や古着物の販売、

(目隠ししてある)大量のマンガ本など

お店の方の趣味がそこかしこに。






















こちらのお店では、


瀬尾英男さんの

「ボタニカ問答帖」 を読みたいです。


花を擬人化してインタビュー、その生態を分かりやすく伝えています。


お店のいろいろな所に花が飾ってあったのが印象的だったので。


また、こちらのお店から私の自宅までの間に、お花屋さんがあるので、

帰りに気の合う花を買って帰ります。




●●コーヒーハウス ミチル●●●


以前パン職人をしていたマスターが焼くトーストがおいしいと評判のお店です。

もともと旅館があった場所に、先代が喫茶店をオープン。



昼間は結構OLさんが

ランチしています。



なんだかとても

居心地のいい空間。



 ランプシェードもすてき。

銅のカップに入れてくれる水出しコーヒー。

(取材が真夏だったので、

アイスコーヒー率が高くなってしまった)


マスターのお母様が焼くシフォンケーキも

おいしいそうです。

今度食べてみよう。















ミチルさんでは


湊かなえさんの

「Nのために」 でしょうか。


湊かなえさんの小説はほぼ読んだと思います。

この方の時系列の使い方が大好きです。



この「Nのために」はこの間ドラマ化されていましたね。


主人公の友達の家が旅館をしていた、というエピソードを思い出して

もともと旅館だったこの場所で、もう一度読みたいな、と思いました。




●●シャルラン●●●


長岡の喫茶店では、かなり老舗といっていいでしょう。

そして、入り口からは想像できないほど大箱。

正統派の長岡様式の内装は、一度ぜひ見ていただきたいです。






見て!

このメロンソーダ……!


ベルベットのソファや

白いソファカバー、

そして

目隠しの仕切りにも

丁寧なデザインが。


 広いので、長時間いても

ちょっとうたた寝しても

誰にも干渉されない

ちょうどいい他人感。































オープンは戦後の復興目覚ましい、1957年。



私、この時期の小説がすごく好きです。


ちょうどデビューされて「花芯」など官能っぽい小説で、話題だった瀬戸内寂聴さん

石原慎太郎さんが芥川賞を受賞されたのもこの時期です。


筒井康隆さんの「家族八景」はもう少し後でしょうか。

その中でもダントツに好きなのは


野坂昭如さん


シャルランさんのノスタルジックな空間で、彼の短編を読みあさりたいです。


エッジが効き過ぎていて、読んでいると少々疲れるのですが……。


疲れたら少し寝ればいい。 (←こらっ)



(野坂昭如さんは「おもちゃのチャチャチャ」の作詞やほたるの墓の原作者です)


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長くなってすみません。


秋ですし、



好きな本を読みながら、


苦めのコーヒーを飲んで、


飽きたらうたた寝をする


という時間の無駄遣いをしたいです。





同号の本編では、秋のおでかけの特集をしているのに……




せっかく


今しか見られない紅葉や


味わえない秋の味覚


今ならキノコ狩りや果物狩りもできるのにっ



どうせ雪が降ったらまたコタツにこもって本を読むんでしょ!



おでかけしなさいよ!行楽シーズンなんだから!


    ↓  ↓  ↓


最新号はここで立ち読み。 

→ 秋のごほうびドライブ




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