こんばんわ!
長岡支局の荒木です。
9月25日に発売したKomachi長岡・魚沼・柏崎・県央版では
「長岡のカフェ・喫茶店案内」という特集を行っています。
企画の中で、長岡駅周辺にある風情がある喫茶店を巡ってきたので
誌面の中で紹介できなかった写真と裏話と合わせて、
その空間で読みたい本を勝手に推薦致します。
●●おぐま珈琲店●●●
神戸で修業されたご主人が1978年に開いたコーヒー専門店です。
ぴしっとシャツのボタンを一番上までとめた、品のいいご主人が
丁寧にコーヒーをいれてくれます。
カップは高級洋食器で伝統と格式がある「大倉陶園」。
セーブルのブルー
オークラのホワイト
と賞賛される
伝統的なカップ。
大輪のゆりのような
存在感です。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEik8M9dKsv4UmxB9hgo0g0IpIyYBiLUOZ6vHaCXSNnMdYcPzqJ8ku8aT_DeGu0uK9y-h6ybrSJ2unsfLxS256HElAptRhym_36m1YP_an0qdnhEvLG39H4upS3Hb-l5XViOClVjQvl5Y-I/s400/k150925%25E3%2581%258A%25E3%2581%2590%25E3%2581%25BE%25E7%258F%2588%25E7%2590%25B2%25E5%25BA%2597-%25E3%2583%259E%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25BF%25E3%2583%25BC2-m.jpg)
カップやコーヒーについて
静かな情熱をもって
語ってくださる
ご主人でした。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3361qJIXTnFnCk88oISmh5G7r2LqhoZHRGB8JZ_UKIY9S9Si2gidGKWPl-FcsE5Ri3n3fgczzzbJFhxWJloqQ-SZaxftbBTFDQDeb-Jdfqq1_MRPmBFUoAAjmyOsjtLWPeuS7PkYLo1A/s400/k150925%25E3%2581%258A%25E3%2581%2590%25E3%2581%25BE%25E7%258F%2588%25E7%2590%25B2%25E5%25BA%2597-%25E5%2586%2585%25E8%25A6%25B3%25E4%25BA%25BA%25E5%2585%25A5%25E3%2582%258A-m.jpg)
お店は神戸で設計、
この重厚なカウンターも
神戸から持ってきたそう。
(スゴイ!)
大木フェチの私としては
立派なカウンターを
見ると
とても惚れます。
またこちらの水出しコーヒーは目が覚めるほど
濃厚でコク深く、キンと冷たかった。
あのコーヒーの味、わすれられないなぁ。
こちらのお店で読みたいのは、ベタだけど
村上春樹さんの
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」 でしょうか。
村上春樹さんの小説の中には、コーヒーをいれる、飲むシーンがたびたび登場します。
ご本人もコーヒー好きなのでは、とは仲良しの本屋さんのうけうり。
ちなみに、村上春樹さんは神戸のおとなり、芦屋市で育っています。
●●喫茶 茶蔵●●●
大手通の表町交差点のちかくにある欅蔵のカフェです。
テーブルと椅子はアンティーク、階段だんすや窓もとても素敵です。
カップは、陶芸家の水留良雄さんのもの。
無骨なシルエットに柔らかな風合いの
絵が描かれています。
歌声喫茶や古着物の販売、
(目隠ししてある)大量のマンガ本など
お店の方の趣味がそこかしこに。
こちらのお店では、
瀬尾英男さんの
「ボタニカ問答帖」 を読みたいです。
花を擬人化してインタビュー、その生態を分かりやすく伝えています。
お店のいろいろな所に花が飾ってあったのが印象的だったので。
また、こちらのお店から私の自宅までの間に、お花屋さんがあるので、
帰りに気の合う花を買って帰ります。
●●コーヒーハウス ミチル●●●
以前パン職人をしていたマスターが焼くトーストがおいしいと評判のお店です。
もともと旅館があった場所に、先代が喫茶店をオープン。
昼間は結構OLさんが
ランチしています。
なんだかとても
居心地のいい空間。
ランプシェードもすてき。
銅のカップに入れてくれる水出しコーヒー。
(取材が真夏だったので、
アイスコーヒー率が高くなってしまった)
マスターのお母様が焼くシフォンケーキも
おいしいそうです。
今度食べてみよう。
ミチルさんでは
湊かなえさんの
「Nのために」 でしょうか。
湊かなえさんの小説はほぼ読んだと思います。
この方の時系列の使い方が大好きです。
この「Nのために」はこの間ドラマ化されていましたね。
主人公の友達の家が旅館をしていた、というエピソードを思い出して
もともと旅館だったこの場所で、もう一度読みたいな、と思いました。
●●シャルラン●●●
長岡の喫茶店では、かなり老舗といっていいでしょう。
そして、入り口からは想像できないほど大箱。
正統派の長岡様式の内装は、一度ぜひ見ていただきたいです。
見て!
このメロンソーダ……!
ベルベットのソファや
白いソファカバー、
そして
目隠しの仕切りにも
丁寧なデザインが。
広いので、長時間いても
ちょっとうたた寝しても
誰にも干渉されない
ちょうどいい他人感。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhPqZOImxL8FgrJsJ0FcdjcKxbPmeIgvH7M19ds8kfWMzkvkYjLV4unLmkhF-DbKC-N-L_55NSoG1FOn6SLT2LI-EDnWcAqv7SyEbWAtMC095w65sY1-18uLkCHEteVDMPauOsNVKYPvEk/s400/k150925%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A3%25E3%2583%25AB%25E3%2583%25A9%25E3%2583%25B3-%25E8%25A3%2585%25E9%25A3%25BE2-L.jpg)
オープンは戦後の復興目覚ましい、1957年。
私、この時期の小説がすごく好きです。
ちょうどデビューされて「花芯」など官能っぽい小説で、話題だった瀬戸内寂聴さん
石原慎太郎さんが芥川賞を受賞されたのもこの時期です。
筒井康隆さんの「家族八景」はもう少し後でしょうか。
その中でもダントツに好きなのは
野坂昭如さん
シャルランさんのノスタルジックな空間で、彼の短編を読みあさりたいです。
エッジが効き過ぎていて、読んでいると少々疲れるのですが……。
疲れたら少し寝ればいい。 (←こらっ)
(野坂昭如さんは「おもちゃのチャチャチャ」の作詞やほたるの墓の原作者です)
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長くなってすみません。
秋ですし、
好きな本を読みながら、
苦めのコーヒーを飲んで、
飽きたらうたた寝をする
という時間の無駄遣いをしたいです。
同号の本編では、秋のおでかけの特集をしているのに……
せっかく
今しか見られない紅葉や
味わえない秋の味覚
今ならキノコ狩りや果物狩りもできるのにっ
どうせ雪が降ったらまたコタツにこもって本を読むんでしょ!
おでかけしなさいよ!行楽シーズンなんだから!
↓ ↓ ↓
最新号はここで立ち読み。
→ 秋のごほうびドライブ
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